古くから、藍は、染め物だけでなく、暮らしの中でさまざまに活用されてきました。
藍の大きな魅力は、深く美しい藍色はもちろん、淡い水色から藤紫色までと、いろいろな色味が現れるところです。

でも、私たちが惹かれたのは、色だけではありません。
藍という植物が持つさまざまな成分や可能性。
「この植物を、石けんに活かしてみたい。」
そこから、いぬびよりの藍の石けんづくりが始まりました。
藍が石けんになるまで
私たちいぬびよりは、石けんに使う藍を自分たちで育てています。
小さな種から苗にした藍を、5月に湘南の畑へ植え付けます。
初めは細かった苗たちも、太陽と雨、土の力を借りながら、やがて畑いっぱいに葉を広げるまでに育っていきます。
7月頃から藍の葉の収穫が始まります。
藍の葉は鮮やかな緑色。
でも、この緑の葉の中に藍色の素となる成分がギュッと詰まっています。

収穫したら、今度はこの藍色を取り出す『沈殿藍』づくりです。
藍の葉を水に浸けて発酵させると、時間が経つにつれて、水は少しずつ青みを帯びていきます。
葉を濾して取り除いたら、石灰水を加えてしっかりと攪拌。
空気に触れさせることで藍色が濃く現れてきます。
そのまま静かに置いておくと、上澄み液と底に沈んだ濃紺の沈殿物に分かれていきます。上澄みを少しずつ取り除き、底に残った藍を丁寧に集めたら、『沈殿藍』の誕生です。

種から育て、収穫し、手間と時間をかけて取り出した沈殿藍を石けんへ。
畑から始まった藍が、ようやくひとつの石けんになります。